この記事はこんな人向けです
- 力率(cosφ)が何を意味しているか分からない
- なぜ力率が悪いと良くないのか知りたい
- 電験で確実に点を取りたい
力率とは「電気の使い方の良さ」を表す指標です
まず結論です。
力率とは、使った電力のうち
どれだけが本当に仕事に使われているかを表す割合です。
式で書くと、力率=皮相電力有効電力=cosφ
⑨のおさらい(超重要)
交流電力には3種類ありました。
- 有効電力(W) → 仕事をする
- 無効電力(var) → 行ったり来たり
- 皮相電力(VA) → 全体量
👉
力率は、この3つをつなぐ評価指標です。
力率が100%(1.0)とはどういう状態か
力率が 1.0 のとき、
- 無効電力がほぼゼロ
- 皮相電力 ≒ 有効電力
つまり、
流した電気が、ほぼすべて仕事に使われている状態
理想的ですが、
実際の交流設備ではほとんどありません。
力率が悪いとはどういう状態か
力率が悪い(小さい)とは、
- 無効電力が多い
- 電流が余計に流れている
状態です。
結果として、
- 同じ仕事をするのに
- より大きな電流が必要
になります。
力率が悪いと何が困るのか
ここが試験でも実務でも重要です。
困ること①:電流が増える
皮相電力=電圧×電流
有効電力が同じでも、
力率が悪いと電流が増えます。
困ること②:送電損失が増える
送電損失は、損失=I2R
👉
電流が増えると、
二乗で損失が増加します。
困ること③:設備が大きくなる
- 変圧器
- 配線
- 遮断器
は、皮相電力(VA)基準で設計されます。
👉
力率が悪いと
同じ仕事でも設備が無駄に大きくなる。
なぜモーターが多いと力率が悪くなるのか
工場やビルで力率が悪くなる主因は、
モーター(誘導機)
です。
- 磁界を作るために
- 無効電力を必要とする
👉
モーターが多いほど
無効電力が増え、力率が下がります。
力率改善とは何をすることか
力率改善とは、
不要な無効電力を減らすこと
です。
代表的な方法が、
- コンデンサの設置
コンデンサは、
- モーターが必要とする無効電力を
- 近くで供給する
👉
電源側から無効電力を流さなくて済む。
力率改善の効果
力率を改善すると、
- 電流が減る
- 損失が減る
- 設備容量に余裕ができる
👉
電力会社・設備所有者の双方にメリットがあります。
電験2種・3種での典型問題
- 力率を求めよ
- 力率改善後の電流を求めよ
- 必要なコンデンサ容量を求めよ
👉
確実な得点源です。
今日のポイントはこれだけ
力率とは「有効に電気を使えている割合」
- 力率が悪い → 無駄が多い
- 力率を良くする → 電流・損失が減る
まとめ
- 力率=有効電力 ÷ 皮相電力
- 力率が悪いと電流が増える
- 電流が増えると損失・設備が増える
- コンデンサで力率改善する
次に読むおすすめ(自然な流れ)
- ⑪ コンデンサは何をしているのか
- ⑫ 三相交流と力率
- ⑬ 力率改善計算の基本問題
補足(学習者の方へ)
力率が分かると、
- 電力会社の考え
- 工場設備の設計
- 電験の計算問題
が一気につながります。


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