1. 力率の定義
力率(Power Factor)とは、電力の利用効率を表す指標です。
交流回路では、電圧と電流に位相差が生じることがあります。その結果、実際に仕事をする電力(有効電力)と、往復しているだけの電力(無効電力)が分かれます。
- θ:電圧と電流の位相差
- cosθ:力率
2. 電力の3種類

① 有効電力(P)
- 単位:W(ワット)
- 実際に仕事をする電力
- モーターの回転、ヒーターの発熱など
P=VIcosθ
② 無効電力(Q)
- 単位:var
- 磁界・電界を作るために往復する電力
- コイルやコンデンサで発生
Q=VIsinθ
③ 皮相電力(S)
- 単位:VA
- 電源が供給している見かけの電力
S=VI
3. 電力三角形の関係
三者の関係は直角三角形になります。S2=P2+Q2
力率はcosθ=SP
4. 力率が悪いと何が起こるか?
力率が低い(cosθが小さい)と:
- 同じ有効電力を得るために大きな電流が必要
- 配電設備が大型化
- 銅損(I²R損)が増加
- 電圧降下が大きくなる
👉 電力会社は「力率割増料金」を課す場合があります。
5. 力率改善
主に 進相コンデンサ を設置して改善します。
- コイル負荷 → 遅れ電流
- コンデンサ → 進み電流
- 打ち消し合って位相差を小さくする
6. 電験での重要ポイント
電験三種レベルでは:
✔ 単相回路の電力計算
✔ 三相回路の電力公式
✔ 力率改善のコンデンサ容量計算
✔ 電力三角形のベクトル関係
が頻出です。
まとめ
| 種類 | 記号 | 単位 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 有効電力 | P | W | 実際の仕事 |
| 無効電力 | Q | var | 磁界・電界維持 |
| 皮相電力 | S | VA | 見かけの電力 |
| 力率 | cosθ | – | 利用効率 |


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